・アイスランドでの講演中に、氷床コアの研究を見学。氷床コアには過去の気候データが含まれ、CO2の含有量や気温の変動が記録されている。最終氷期終了後の温暖化が緩やかであったが、産業革命以降に急激な温暖化が起きていることが判明。
・現在の地球温暖化の主因として、人間活動による化石燃料の使用とCO2排出が挙げられる。NASAの観測データは地球がエネルギーを吸収し続けていることを示し、氷河の後退や北極海の氷の減少も確認されている。
・気候変動の影響は、海面上昇、激しい気象現象の増加、農業への影響、熱帯病の拡大など多岐にわたる。北極と南極の温暖化は特に深刻で、スウェイツ氷河の崩壊が懸念されている。
・将来的な対策として、再生可能エネルギーの推進や炭素隔離、気象改変などが考えられるが、いずれも課題が多い。
[量子コンピュータの役割と可能性]・気象シミュレーションの精度向上: 現在の気象モデルはマス目が大きいため精度が低いが、量子コンピュータはより細かい計算が可能。
・不確定性の克服: 雲やジェット気流などの変化を精密にモデル化でき、気象予報の精度が飛躍的に向上。
・エネルギー問題の解決: 核融合発電のシミュレーションを支援し、クリーンで安価なエネルギー源の開発を加速。
・持続可能な開発目標(SDGs)の達成支援: 環境保全に関する複雑な問題を解決する鍵となる。
[未来の展望]・地球温暖化への対策には多面的なアプローチが必要であり、量子コンピュータは気象予測やエネルギー問題解決において重要な役割を果たすと期待される。
・気候変動の緩和には、国際的な協力と技術革新が不可欠。特に、量子コンピュータが気象シミュレーションや再生可能エネルギーの開発を支えることが鍵となる。
・人類の生存を確保しつつ、気候変動の影響を最小限に抑えるために、現代科学と技術の力を最大限活用する必要がある。